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というわけで聴いてみた。
10月リリースのニュー・アルバム『オブリヴィオン・ウィズ・ベルズ』からの先行シングル。iTMSで1曲買い。
これは。きっと誰もがこう思うであろう。
「地味・・・」
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元・電気グルーヴ、まりんこと砂原良徳の2ndソロ・アルバム。電気在籍時の98年にリリースされたもの。まりんのアルバムは、傑作『LOVE BEAT』だけしか聴いた事が無かったわたくし。それは、漠然とお洒落系というイメージを抱いていたため。きっと軽〜いラウンジなんだろうなと高をくくっていたわけです。
ところが、bigflagさんのブログでの絶賛記事を読み、俄然興味が湧いた。で、聴いた。
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ブログ内リンク:砂原良徳 / LOVEBEAT
石野卓球×川辺ヒロシ 2枚目。
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雑誌のインタビュー記事で、横田さんはこんな事を言っていた。
“このアルバムが出来た瞬間、もう音楽活動を止めてもいいと思った”
デビューから15年を迎え、オリジナル・アルバムとしては実に28枚目となる本作。万華鏡を覗かせてくれるかのように、リリースの度に作風を軽々と変えていく横田さんの作るアルバムは、どれもがアイデアとセンスに満ちていて、僕らを驚かせ楽しませてくれるものであったが、その作品群の中にあっても、本作は特別な一枚になるであろう。
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昨年の『Wonder Woltz』から始まった“3拍子”の追求。続く『Triple Time Dance』ではリズムを徹底的に鍛え上げ、フロア向けのダンス・ミュージックとして昇華させた。今作も引き続き3拍子のメソッドにより制作されたものである。ただし、3拍子であることが大きなテーマとなっていた前2作とは意味合いが少し異なり、ここでの3拍子は、音像を形成するひとつの要素にすぎない。すなわち、テクノ、ハウス、ブレイクビーツ、ドラムンベース、アンビエント、エレクトロニカ、、、今まで横田さんが見せてくれた音の断片が、この作品には全て入っている。
全体を通してのアンビエントで壮厳な印象は、傑作『Symbol』を彷彿とさせる。そして『Sound of Sky』のようなエレガントなハウスのビート。あるいはブレイクビーツやドラムンベースの要素。ロスコとの競演盤で見せた、もの哀しく泣くようなギターを垣間見ることも出来る。...こう書くとずいぶん雑多な印象だと思われるかもしれないが、そこが横田さんのすごいところ。いかにも詰め込みました的な安っぽさを感じさせない。センスというか編集力というか。ごく自然に、そこに“在る”という感覚。
そう、まさにそれこそが。僕が、横田さんに心酔する理由はそこにあるのだと思う。どんなに作風が変わっても、頑張りすぎた感じがなく、変幻自在にサラリとやってのける。つまりスタイルが自分のものになっている。
その編集センスは“引きの美学”とでも言ったらいいだろうか。それは、ほとんどを自身で手がけているジャケットのデザインにも如実に表れている。オモテのアートワーク(ちなみに今回のアートワークは自身による1987年ー音楽デビュー以前の作品だ)、中面を開くと曲名と数行のクレジット。それ以外はなにも無し。裏面にいたっては真っ白である。これは、なかなか出来ない(手抜きだと思われるのがこわいからね)。
行間に込められた感情の機微を読みとったり、何も無い空間から風を感じたりするように、日本人はその繊細な感覚で[間]を大切にしてきた。この、[間]の美意識は、世界に誇れるものだと思う。横田さんの作品からは、そういった美意識(禅の世界観にも通じるかもしれない)が感じられるのだ。常に、ピンと糸が張った如く適度な緊張感があり、聴く側も意識が高揚し集中力が高まるのである。かように真の意味で国際的なクリエイターが、日本国内よりも海外での評価のほうが高いというのはちょっと悲しいが。
それからもうひとつ。本作を語る上で、これがもっとも特筆すべきことかもしれない。
それは、美しい旋律を奏でるメロディ。優雅で耽美、そして非常に叙情的。全曲インストであるが、かつてないほどに“うた”を感じさせるアルバムになっている。いつになく長く、寓話的な曲名と相まって、聴く者に物語性を感じさせる。(インタビューの中で、最近のお気に入りのひとつにシネマティック・オーケストラを挙げていた点も興味深い。彼らの新作もまた“うた”を感じ、物語性を感じさせるものであった。)
『Love or Die』。
“愛するか死ぬか”という意味深なタイトルは、「Recycle or Die(リサイクルするか死ぬか)」という言葉から来ているらしい。その意味するところは、この作品を聴いた各自の判断に委ねられるだろう。前述した“ジャケットの潔さ”が説得力を持つのは、何よりも音楽がすべてを物語っているから。余計な説明や装飾は必要がない。こんな長ったらしいレビューさえ必要ないかもしれない。横田さんからそっと差し伸べられたこの豊穣な音楽に触れ、各々が各々の物語を楽しめば良いのである。耳を傾ければ、きっとその世界を深く味わうことができるはずだから。
関連:試聴(CISCO RECORDS)
ススムヨコタ公式サイト
ブログ内リンク:ススムヨコタ特集
「テクノ」という括りは実はよくわからない。「テクノ」と聞いてどんな音を思い浮かべるだろうか。機械で作った音楽?じゃぁエレクトロニカは?キックの効いた打込み?ハウスとどこが違うの?ピコピコ?YMO?それはテクノポップじゃない?電気グルーヴ?うん。電気グルーヴだね。 とまぁ、おそらく人によってイメージする音が異なるであろう、曖昧なジャンルであるよなと僕は思う。
専門家(野田努)の著書によれば、ドイツのクラフトワーク等エレクトリック・ミュージックの先駆者はあったにせよ、80年代にケヴィン・サンダーソンがデトロイトで鳴らした音がテクノの始まりであるというのがひとつの定説である。テクノが生まれた現場というものを想像するだけで僕たち男のコの鼓動は熱くなる。そこから流れてきた音はきっと誰も聴いた事が無くて、アグレッシブで、エキサイティングで、僕たちを未知なる宇宙へと誘うものであったに違いない。今となっては“機械を使った”という形式だけの疑似テクノが(トランスやらジャングルやら何やらと様々に名称を変えながら)山のように存在するわけだけれども、そもそもテクノはその発祥においては、非常にエモーショナルで肉感的なものであったのだ。
オランダ・ロッテルダムの若き新星、ヨリス・ヴォーンによるデビュー作「Future History」(04年)には“テクノが本来持つ魅力”が見事に凝縮されている。こんなサイコーなテクノ・アルバムには滅多にお目にかかれない。
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このアルバムを聴くとわかる。なぜテクノがジャンルとして曖昧なイメージになってしまうのか。それは、テクノが音楽的には勿論それ以外にも多様な要素を内包しているからなんです。きっと。少なくとも僕が心動かされるテクノ・ミュージシャンはそういう幅広い資質を持っていると思う。たとえそれが一作品の表面上には出ないとしても、その資質は余裕を生み、クオリティを生む。
関連:試聴(disk union)/試聴(CISCO RECORDS)
ブログ内リンク:ブラック・マシン・ミュージック / 野田努
うひょう、これはたまらン。
廃盤のため入手困難となっていたハーバートのファースト・アルバム(96年リリース)が、ボーナスCDを追加した2枚組にて再発されました。
最新作『scale』ではポップ度数を増したカラフルなサウンドで賛否両論を呼びましたが、わたしはあれはあれでありだと思っていました。しかるに音楽通な人たちからの評価が芳しくなかったのですね。なぜだろうとわたしは長らく首をかしげておったのですが、ダニ嬢が参加する以前のこのファースト・アルバムの硬派な音を聴きますとなるほどその気持ちも理解できました。ああ、これかと。確かにこれを期待しているなら『scale』は軟弱で軽すぎます。わたしの中での“あれはあれであり”に変わりはありませんが、この『100 Lbs』はそれを凌ぎ、かの名作『Bodily Functions』に連なる傑作でありました。
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この空気感をリスニング向けに拡大したのが『Bodily Functions』なのかな、なんて思ったりしました。
関連:試聴(disk union)/試聴(CISCO RECORDS)
ブログ内リンク:
Herbert / Scale
The Matthew Herbert Big Band / Goodbye Swingtime
Herbert / Bodily Functions
Herbert / Around The House
Doctor Rockit / Indoor Fireworks
Theo Parrish、Derrick May、Ian O'brienらのサポートDJをこなし、かの野田努をして「今もっともヤバいDJ」と言わしめたDJ NOBU。千葉で行われているパーティ「FUTURE TERROR」を主宰、ファンを熱狂の渦に巻き込んでいる話題の男だそうだ。初の正規盤となるこのMIX CDから、日本人離れしたその荒々しい風を感じる事が出来る。風というか暴風雨だねこりゃ。
地を這うように唸りをあげる獰猛なグルーヴ。音圧により音がバキバキに割れても気にしない。アグレッシブでドラッギー。完成度よりも、燃え上がる勢いを真空パックしたような作り。日本人ならではの繊細さとは無縁なのだ。
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関連:試聴(disk union)
あの。素晴らしいです。
ワタナベヒロシさんは、日本が世界に誇るアーティストとして、ススムヨコタやケンイシイらと比肩する存在といっていいのではないでしょうか。確実に、この人ならではの音色というものが出来あがっています。Kaito名義の作品でも、TREAD名義の作品でも、そしてHIROSHI WATANABE名義での初の作品となる本作でも。
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関連:試聴(KLIK RECORDS)/試聴(CISCO RECORDS)
ワタナベヒロシさんのブログ
『Genesis』発売記念インタビュー(HMV)
ブログ内リンク:
Kaito / Hundred Million Light Years
kaito / special life
Hiroshi Watanabe / Beatmania 〜Beat indication
テクノ/ハウスのジャンルを越えた大ヒットとなり、2006年のベスト・トラックとの呼び声も高い1曲「Rej」。デトロイテッキーなベースラインにコズミックなシンセが重なるというヒジョーに単純な作り。いや単純だからこそ、中毒性があるのか。野太く打ち鳴らされるリズムと繰り返されるシンセのフレーズは高揚感を煽り、曲展開への期待が高まる。そして覚醒感のあるドラマティックなサビ。ああ、単純だけど、やめられない。
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関連:試聴(CISCO RECORDS)
ブログ内リンク:Ame / ...Mixing
A Hundred Birds / In The Sky