ヨコタ流ブロークンビーツ?
03年リリース、と当時のブロークン業界がどんな状況だったのか覚えておりませんが(4heroの『Creating Patterns』が01年だったかな)、割と盛り上がっていた頃なのではないでしょうか。そんな中この人までもがブロークン!となれば“ヨコタ・ミーツ・ウェストロンドン”とか何とかキャッチコピーでも付きそうですよね。ところが、そういう力の入り方は一切無い。こんなことも出来るんだぜー的な押し付けがましさも無い。飄々としてサラリとやってのける。どんだけ守備範囲が広いのでしょうかまったく。
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関連:試聴(juno records)
これこそ、2007年型フュ−ジョン・ソウル。
ウェスト・ロンドンから音楽の未来を模索し続ける、DegoとMark Macによるユニット 4hero。名作『Two Pages』の大ヒットにより、多くの人にとっては“ドラムンベース”アーティストのイメージが未だに強いかもしれない。しかし、デトロイト勢とも共振する彼らの音楽の中心にあるのは“ソウル・ミュージック”なのだと再認識しなければなるまい。続く『Creating Patterns』はドラムンベースに偏ることなく音楽性の幅を大きく広げたアルバムであった。さらにDegoは2000Black、DKD、シルエット・ブラウンといったユニットでブロークンビーツの行くべき道を追求し続け、Marc MacはVisioneers名義にて生楽器とサンプリングを絶妙にブレンドしたオーガニックでジャジーなヒップホップでその類い稀な手腕を発揮している。各々の活動が充実していたため『Creating Patterns』から6年ぶりとはいっても久しぶり感はあまりない。むしろ二人のソロでの活動の成果がよくわかる、期待を裏切らない納得のアルバムになっている。
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特に印象的な曲は冒頭を飾る「Morning Child」。壮大なストリングスはまさに4hero節。はじめて聴いたのにはじめて聴いた感じがしない、とは妻の談。女性ボーカルを多くフュ−チュアし「うた」に重きを置くサウンドは、ここ数年におけるブロークンビーツの目指す道の集大成であるかのような。すなわち21世紀型のフュ−チャー・ソウルは、この作品でひとつの完成型を迎えたといっていいのではないでしょうか。細部まで行き届いた完成度の高さはまさに“円熟”というに相応しい出来です。
逆に言えば、新鮮味には欠ける事もまた事実。この作品をひとつの頂として、ブロークンビーツのひとつの流れは終焉を迎え、また新たな地平を目指していくのではないかと。だって、そうでなければマンネリしちゃいそうな。時代の先端を行く人の宿命ですよね。“4heroの集大成”とも言うべき本作を聴いて、そんな余計な心配までしてしまうのでした。
関連:試聴(オフィシャル・サイト)
『Play With The Changes』発売記念インタビュー(HMV)
ブログ内リンク:
4 hero / Two Pages
4 Hero / Creating Patterns
2000BLACK Presents / THE GOOD GOOD
DKD / Future Rage
Visioneers / Dirty Old Hip Hop
marc mac のpodcast
これも好きかも→ OST / Legends of Underground
これも好きかも→ JAZZANOVA / The Remixes 2002-2005
今までのフレデリック・ガリアーノとは随分雰囲気が異なる。アルバム全編を通して、性急なビートが支配するラテン・ブロークンビーツ/ブロークン・アフロビート。
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ブログ内リンク:Frederic Galliano / ESPACES BAROQUES
Frederic Galliano / the African Divas
生演奏によるクラブ・ジャズ。ダンスミュージックとジャズの融合。…彼らを紹介するのに、そんな表現はもはや陳腐であろう。クラブ・ジャズという括りが単にお洒落系という意味しか持たなくなってしまった今となっては、このバンドが持つ魅力をその一言で伝えるのは相応しくない。
かつてのクラブ・ジャズが持っていた熱気。才能が才能を呼び、時代を切り開くという気概が存在し、またそこに携わる人たちの高揚感が我々をも熱狂させた。しかしそれが一つのジャンルとして認知されると、たちまち形式化してしまう。“センスの良い”事は、その言葉だけが先行し、お洒落という名のもとに表面をなぞるだけのものとなってしまった。そうして量産される音楽は、洗練されていて非常に耳障りが良い。が、届かない。僕のアドレナリンを刺激するかつてのクラブ・ジャズとは別物なのだ。
そのような中、クラブ・ジャズから出発しつつも今もっともエキサイティングなジャズ・バンドであり現代において男気と熱気溢れるジャズを体現しているのが、スリープ・ウォーカーではないだろうか。メンバーは元モンド・グロッソの中村雅人(sax)、吉澤はじめ(piano)に加え、ジャズ畑から藤井伸昭(ds)、池田潔(b)の4人。
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関連:試聴(CISCO RECORDS)
SLEEP WALKER公式サイト
ブログ内リンク:SLEEP WALKER / SLEEP WALKER
とどまるところを知らない野崎良太の新作リリース。昨年の2作連続リリースに続いて、今度はそのリミックス盤を2枚同時発売。
その「軽」さゆえに一般層にまで人気を広げたと同時に、どこか物足りなく、深く入り込めない気がする。というのがジャズトロニックに対する僕の印象。嫌いではないのだけれども、なんというか、“惜しい”と。
次に、世間一般のリミックス盤というものに対する僕の印象。リミックス盤って、意外性やおもしろさはあっても統一感が無く、結局原作のほうが愛着があって好きということが多い。
だからジャズトロのリミックス盤。と聞いた時は、ふーん、また出すの?ぐらいにしか思っていなかった。が、参加陣を見てたまげた。そのスジの人にとってみればびっくりするくらい豪華なのである。こりゃ一聴の価値はあるぞと。思いました。
福富幸宏、Sleep Walker、DJ Spinna、まぁいつものメンツですね。半野善弘、Louie Vega、DJ Mitsu the Beats、ふむふむ。NEEDS、Domu、Recloose、AS ONE、2000black、あぼばばば。2bo4、Reel People、Soil&Pimp Sessions、Franck Roger、Rasmus Faber、Isoul、ごめんなさい知りません。
僕の好みで言うならば、原盤よりもはるかに満足。ジャズトロの軽さとリミキサーの濃さが、ウマい具合にブレンドされており、“丁度いい”重さになっています。上記、あぼばばばの方々はもちろん、ごめんなさい知りませんの方々のリミックスも非常によかった。いいよ。これはいいよ。
アナタが上記リミキサー陣の名前にピンと来たという、そのスジの人ならば一度聴いてみて。損はさせませんよ。
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関連:試聴1 試聴2
Calm好きを自認しておきながら、このアルバムを紹介していなかったワタシ。このうつけ者めが。たわけが。何年かぶりに聴いてみたら全く色褪せずに輝いており、いや、以前よりも輝きを増しており、感銘を受けたうつけ者のワタシはこうして筆を執っておる次第です。今にして思えば、かつてのCalm史上もっともチルで穏やかなこの作品をひとつの区切りとして、それ以降はよりフロア的な別名義での活動が活発になっていったわけですね。しかしこの、桃源郷の如きサウンドスケープ一大絵巻。癒し系なんていう括りで収めてしまうには余りに豊穣な音楽。。いやぁ、静かな夜のひとときに最高。
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関連:試聴(CISCO RECORDS)
カール・クレイグ監修。
デトロイトに所縁のあるアーティスト総勢24名が世代を超えて集結。スタジオにて1発録りされた音源を、ジャズドラマーのKARRIEM RIGGINS とカール・クレイグが編集。という何とも贅沢な企画盤ですよ。これがまた素晴らしい出来で。いつになく↑のジャンル表示が大盛りですが、ホントに全部表示したいくらいの充実度なんだもの。めためた力強い。
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関連:試聴(recommendDJ.com)
CARL CRAIG?アヴァンギャルドな開拓者(bounce.com)
ウエスト・ロンドン(西ロン)界隈のアーティストによるリズムへの飽くなき探求が生んだブロークンビーツ。ブロークンビーツって、なんだか“行き着くところまで行き着いちゃって、逆に落ち着いちゃった”感があり、そんなに僕をエキサイトさせてくれるジャンルでは無いのですが。ハウスのような単純な気持ち良さでもなく、かといってじっくり心に沁みるかというとそんな事もなく、割と中途半端な印象があります。ただ、新しいものを作ろうとする彼らの貪欲な姿勢には共感できます。
で、そんな西ロン・シーンが今も現在進行形で進化を続けている事を証明するアルバムがこれ。
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関連:試聴(CISCO RECORDS)
Mark de Clive-Lowインタビュー(Yahoo!ミュージック)
KYOTO JAZZ MASSIVEのデビュー10周年を記念したスペシャル盤。日本人アーティストによるカヴァー集。いかにもな人選の中で、僕が特に心惹かれたのは以下の2曲。
稀代のボーカリストUAを迎え、スペイシーでトライバルなフューチャージャズを展開するELECTRIC SHEEP(吉澤はじめ・沖野修也)feat.UAによる8曲目。これはもう、原曲を完全に凌駕している。エキセントリック。そして、硬派でありながらオーガニックなテック・ハウスへと変身した9曲目を手がけたのは、BREATHなるユニット。その正体は、calmとsleep walkerの中村雅人を中心とするプロジェクト。深沢氏らしい有機的なトラックに、蜷局を巻くサックス。これは、昨今のデトロイト熱に対するcalmからの返答ではないでしょうか。まだ2曲しか世に出ていないらしいが、アルバムへ向けての制作も進行中との事なので、こちらも大いに期待したい。
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出ましたジャザノヴァ。ジャザノヴァといえばクラブジャズ/クロスオーバー系のトップに位置し、常に時代をリードするグループというイメージがあります僕は。オリジナルアルバムは未だ1枚だけですが、リミックスワークによってその名を知らしめている彼らの近年のリミックス仕事を集めたアルバムがリリースされました。
最近の彼らの嗜好なのか、BPM遅めのソウルっぽい曲調がほとんど。なんだか随分落ち着いた感じになったなぁというのが第一印象です。彼らの曲を聴いた時に感じる「ワクワク感」が薄くなってしまったのが残念でした。
序盤、彼らにしては地味な出だしから曲の中頃で転調して盛り上がっていくパターンが多いですね。転調する瞬間が気持ち良いのは言うまでもないです。またどの曲も圧倒的に完成度が高い(偏執拗的と言ってもいいくらい)のはさすがだと思います。ただやっぱり地味目な印象が先に来ちゃうんだな。聴くほどに味が出てくるスルメ的アルバムかも。
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