断言します。綺麗なピアノの音が聴きたくてこのCDを買った人は、絶対に失望する事はありません。
いったいこのキース・ジャレットという人はどうしてこんなに琴線に触れるフレーズを奏でることができるのでしょうか。ピアノソロというとてつもなくシンプルな演奏なのに、こんなにも豊かな表情を見せてくれるのでしょうか。以前紹介したケルン・コンサートに続きこれも大名盤。
本作は、慢性疲労症候群という病気のために活動を休止していたキースが、療養中に自宅のスタジオで録音したソロ・ピアノ集(98年)。ピアノひとつで、自宅にて制作されたという事が感じられるような、とてもリラックスした静かで穏やかな作品。一音一音を慈しむように弾かれるピアノが本当に美しい。「綺麗」という言葉は、こういう作品のために使うんだな、と思う。それは、いわゆる「小綺麗」とか「綺麗にまとまってる」などとは180度異なるから。それがつまり「美」であるのだ。あまりにもピュア(音一粒一粒の純度がなんと高いことか)であまりにも優しいその音色の前では、どんな理屈も理論も通用しない。ただその美しい調べに身を任せるだけでよいのだ。わき上がる涙が頬をつたうならそれもよい。まるで大きな愛に包まれたような気持ちにさせてくれる。最初の自分の問いに答えるならば、この人は宇宙に繋がっているのだきっと。
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[Tracklist]
1. I Loves You Porgy (I.Gershwin/D.B.Heyward/G.Gershwin)
2. I Got It Bad and That Ain't Good (P.F.Webster/D.Ellington)
3. Don't Ever Leave Me (J.Kern/O.Hammerstein)
4. Someone to Watch Over Me (I.Gershwin/G.Gershwin)
5. My Wild Irish Rose (Traditional:arr. by K.Jarrett)
6. Blame It on My Youth (E.Heyman/O.Levant)
7. Meditation (K.Jarrett)
8. Something to Remember You By (H.Dietz/A.Schwartz)
9. Be My Love (N.Brodsky/S.Kahn)
10. Shenandoah (Traditional:arr.by K.Jarrett)
11. I'm Through With Love (M.Malneck/G.Kahn/J.Livingston)
山やまさん、コメント&TB ありがとうございました。
いいですよねえ、このキース。
癒しの音楽ととる人も多いようですが、
そうですか、「悲しい」ととる方もいらっしゃるんですね。
こちらのブログもすごいですね。
私の守備範囲をはるかに超えています。
また遊びに来ますね。
こんにちは、またブログ覗かせていただきました。また、遊びに来ま〜す。よろしくお願いします
Posted by: プラダ 店舗 : July 9, 2013 04:19 AM日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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