Moodymann / Black Mahogani II

最ッ高である。
2005年を締めるに相応しい(04年発売だけど)作品だ。“ムーディーマンが奏でる生ジャズ”。あ、ヨダレ出そうになったでしょ。これだけでヨダレ出ちゃったド変態の方はまず間違いないので説明不要で聴いてください。変態でないアナタにはこれから説明申し上げますのでしばしのおつきあいを。

Black Mahogani 2Black Mahogani 2
Moodymann


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自らを“不機嫌な男(ムーディーマン)”と名乗る彼は、ケニー・ディクソン・ジュニア。セオ・パリッシュと並び、現在のデトロイト・シーンにおいて人気・実力ともにトップクラスに君臨するDJ/アーティストである。彼が作り出すサウンドの特徴、それは地の底から響いてくるような圧倒的な黒さ。それは我々がどんなに頑張っても決して真似る事の出来ない、本場だけが持つブラックネス。しかしこの男の凄さはそれだけではない。黒さに任せてドガンドガンと攻める訳ではないのだ。絶妙なセンスで構築されるサウンドプロダクションは理知的で官能的。甘美ですらある。ここに我々との決定的相違がある。つまり我々は本場ものに近づこうと一生懸命に黒くなろうとする。しかし本当の本場に生まれ育った者は“黒くなる”必要がないのである。元から黒いのである。だから、黒くしてやろうという気負いがない。むしろジャズのように抜けの良い構築美に比重を置いている。だが、だがである。体に染み付いた黒さはどうしようもなく溢れてしまうのだ。僕がこの男に惹かれる理由はこのバランス感覚にこそある。

そんなムーディマンが、前作「Black Mahogani」で見せたジャズへの接近を更に押し進め、生音によるジャズという形を採ったのが本作。黒さは控えめで意外なほど静謐。この抑えた感じがまたいいのである。その奥に見え隠れするブラックネスが緊張感をもたらす。全4曲と曲数はちょっと物足りない気もするが、何と言っても18分に及ぶ「When She Follows」が素晴らしい。前述した、彼のバランス感覚・構築美をたっぷり堪能できる至高の18分だ。

関連:試聴(CISCO RECORDS)


投稿者 山やま : December 29, 2005 | コメント (1) | トラックバック (0)
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セリーヌ ショッパー http://www.zztyxj.com/その他-dbnzq8x-12.html

Posted by: セリーヌ ショッパー : November 9, 2013 07:27 PM
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