良質のジャパニーズポップス。
僕は、彼らの『SWING FOR JOY』というミニ・アルバムがとても好きだった。中納良恵のボーカルの魅力が引き出された純度の高いポップスであると今でも思う。そして、その直後にブレイクした歌謡ジャズ/ブルース路線はどうも好きになれなかった。なんだかギミック臭かったのだ。
前作から2年ぶりとなる今回のアルバムは、大ヒットによって浸透したエゴラッピンのイメージ(=歌謡ジャズ)を覆すかのような幅の広い音楽性を見せてくれる。もともと彼らはこのような雑多な音楽的素養を持っていたのだと思う。ポップス、ロック、ジャズ、レゲエ等をクラブ/音響的プロダクションで巧みにブレンドした曲は極めてポップでありながら洗練されている。そして隠し味程度のジャパニーズテイスト。「現代版はっぴいえんど」とでも呼びたくなるようなめくるめく一大ポップ絵巻。
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