みうら氏は小学生の頃から、ノートに仏像のスクラップを作っていたというディープな(相当変わってるよな)人らしい。そのノートというのが、お寺の拝観チケットや写 真の脇に熱い感想文まで書かれてあるという熱の入りよう。そんなみうら氏がいとう氏を誘い、全国各地の仏像を見物しに行くという企画。基本的に仏像の前で悦に入るみうら氏をいとう氏が暖かく見守りつつ分析していくという流れなのだが、く、くだらない(笑)しかし、仏像にまつわるアレコレを当時の政治や、仏彫士・庶民の気持ちになって推理していく論客は説得力がある。もしかしたら下手な仏像解説本よりも本質に近いのかもしれない。何よりこの人たちってば仏像に対する愛情がありあり!(なんでそんなに仏像ラブなのかはわかんないけど。でも仏教とか思想には入っていかず、あくまでモノとしての仏像ラブみたい。愛情というか、フェチだな。)ちなみに寒河江の慈恩寺や立石寺(山寺)も登場します。
見仏記 いとう せいこう , みうら じゅん 発売日 1997/06 Amazonで詳しく見る |