これは、イラスト&散文集。私はデレクジャーマンが最期の時間を過ごした彼の家と庭にとても惹かれていて、いつか見てみたいと思っているんだけど、この本を描いた小渕ももさんは、あるきっかけでその場所に行き、その庭に大変なインスピレーションを感じてその場で数十点のイラストと文(作品)を描いてしまったのだそう。そしてその作品を知人に送ったら、その人がぜひ本にしましょう!と提案して、この本が出来上がったのだそうです。
余計な事が全てそぎ落とされたようなストイックなその庭は、でもとても美しいのです。エイズで逝った彼が、自分の最期を過ごす場所と決めた、イギリス、ダンジネスの浜。近くには原発があって、誰も住まないその場所。
小渕さんのイラストを見ていると、何か、納得してしまう。 孤独だっただろうけど、死が怖かったかもしれないけど、それは多分とても濃い「生」を感じる日々だったんだろうと。 その中には澄んだ幸せのようなものがあったのであろうと。
いつか、行ってみたい。
その庭を見てみたい 。